そもそも深蒸し茶って何?

山間の茶畑と比べ、掛川の茶畑は日照時間が長く茶葉が肉厚になるため、青臭さや渋みを和らげるために深蒸し製法が採用されました。
一般的には30秒から40秒ほど蒸すところを、深蒸し製法では60秒から100秒程度蒸します。
特徴としては、蒸し時間が長いため粉末状の茶葉が混ざりやすく、発色の良い深緑色になります。見た目の色で渋さを想像する方もいますが、飲んでみると渋みはなく甘みを感じることができます。
また、この粉末状の茶葉が入っているおかげで、お湯を入れてから蒸す時間を長くとる必要がなく、40秒ほどで淹れられる手軽なお茶です。
深蒸し茶は、渋みを和らげ飲みやすいお茶にするため、一般的な緑茶よりも倍以上の長い時間をかけて蒸した製法のお茶になります。

甘・渋・苦(かん・じゅう・く)を楽しめる

お茶は1回で3つの味を楽しめると言われています。
一煎目の「甘み」を感じるために、80℃ほどに冷まして淹れます。
二煎目の「渋み」を感じるために、お湯を冷まさずに淹れます。
三煎目の「苦味」を感じるために、二煎目と同様にお湯を冷まさないで淹れます。
深蒸し茶は、もともと渋みが強いと言われている茶葉を深く蒸しているので、渋みはもちろん、お湯の温度を間違えなければ非常に強い甘みも感じられます。

茶葉を急須に淹れて飲むのがスタンダードと思われてきましたが、重要なのは中身の茶葉です。
深蒸し茶独特の粉末状の茶葉もでるティーバッグでも十分に楽しむことができます。